2025年2月19日水曜日

バカなカエルと 井戸の中の小鳥 心の中のミア

 バカなカエルと 井戸の中の小鳥

むかしむかし、ある森の古い井戸のそばに、一匹のカエルが住んでいました。名前はポチャ。ポチャはとても真面目で、毎日一生懸命に井戸に桶を下ろしては引き上げていました。

しかし、井戸の中には何もありませんでした。

それでもポチャはやめませんでした。

「井戸には水があるはずだ。だって、井戸は水をくむものだから。」

ポチャはそう信じて、今日もまた桶を下ろしました。

——そしてある日。

ポチャはいつものように桶を引き上げていましたが、突然、井戸の中からかすかな声が聞こえました。

「ねえ、ポチャ。」

ポチャは驚いて、桶をのぞきこみました。そこには、小さな美しい小鳥がとまっていました。羽は淡い光をまとい、青や紫にやさしく輝いています。

「おまえ、誰だ?」

「ミアよ。あなたの中にずっといたの。でも、ようやく声をかけられるようになったの。」

「俺の中に……?」

「そう。私は、あなたが本当に知っていること。でも、気づかないふりをしていること。」

ポチャは混乱しました。

「そんなことより、お前、こんな井戸の底で何をしてるんだ?」

ミアはにっこり笑いました。

「それを聞きたいのは私のほうよ。ポチャ、どうしてこんな井戸で水を汲もうとしているの?」

ポチャは少しムッとして答えました。

「だって、井戸は水を汲む場所だ! だから、俺はこうして毎日……」

——そのとき、ポチャは言葉に詰まりました。

「……でも、水は出てこない。」

ミアは、優しくうなずきました。

「ポチャ、あなたは知っているのよ。本当は、ここに水がないことを。」

ポチャはぎゅっと拳を握りました。

「そんなわけない! もし俺がやめたら……俺が今までやってきたことは、全部無駄になっちまう!」

ミアはそっと羽を広げました。そして、かすかに震えるポチャの頭にそっとくちばしを寄せて、囁きました。

「やめることは、無駄じゃないわ。間違いを知ることは、進むことよ。」

ポチャは、井戸の底を見つめました。暗くて、乾いていて、静まり返っている。

——そうだ。ずっと前から知っていた。

ポチャの喉はカラカラで、体は弱っていた。ずっと、このままじゃダメだと分かっていた。

それでも、手を止めるのが怖かった。

ポチャはそっと目を閉じて、息を吐きました。

「……どうすればいい?」

ミアは優しく微笑みました。

「この井戸を見上げて。光のあるほうへ。」

ポチャは顔を上げました。井戸の口の向こうには、眩しい空が広がっていました。

「俺は、ここから出られるのか?」

「ええ。でも、出るって決めるのは、あなたよ。」

ポチャは震える足で、井戸の壁を登り始めました。

最初は怖かった。手が滑るたびに「やっぱり無理だ」と思いそうになった。

でも、そのたびにミアの声がした。

「もう少しよ。」

「大丈夫、あなたはできる。」

そして——

ポチャは、井戸の外に出た。

そこには、広い世界が広がっていた。やわらかい草、流れる川、きらめく水面。

ポチャは、ふらふらと川へ歩いていった。そして、初めて本物の水をすくって飲んだ。

甘くて、冷たくて、生き返るようだった。

「こんなに簡単なことだったのか……?」

そのとき、ポチャの肩に、ミアがふわりと舞い降りた。

「簡単じゃなかったわ。でも、あなたはやったの。」

ポチャは空を見上げた。青くて広い空。その中に、ミアの羽が美しく輝いていた。

「……なあ、お前、どこに行くんだ?」

ミアは、くすっと笑った。

「私はずっと、あなたの中にいるわ。だから、また迷ったら、私の声を聞いて。」

ポチャが瞬きをした瞬間——ミアの姿は、風のように消えていた。

けれど、その声は、確かに心の奥に残っていた。

——「間違いを知ることは、進むことよ。」

■ 実践  個人の選択かどうかの選別

私なら、ポチャになんて言う?

1)「ポチャ、努力することは素晴らしいけど、努力の方向を間違えたら、ただの消耗よ。」

2)そして、優しく 「もしこの井戸に本当に水があるなら、少しは湿っているはず。でも、見てごらん? 乾いているでしょう? それは、もうここに水がないってことよ。」

3)「じゃあ、試しにあの池まで一緒に行ってみない? そこにも水があるか、確かめてみようよ。」

ポイント:変化を怖がる人には、「今すぐ諦めろ」じゃなくて、「他の可能性を試してみない?」って言うのが大事。そうすれば、自分自身が気づくチャンスを持てるから。

4)自分が水を持ってきて目の前で飲むわ。「ほら、おいしいわよ」ってね。

■ まとめ 

盲点(例:努力の方向を誤ると、ただの消耗になること)に気付かせる方法

  • 証拠を示し、気づかせる。
  • すぐに諦めさせず、他の可能性を提案する。
  • それでも動かないなら、実際に証明して見せる。
  • それでもだめなら、最後は、ポチャ自身の選択に委ねる(=あきらめる)。
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