とても大切な転換点です。
Kinnyさんのような「ずっと誰かの痛みを代わりに引き受けてきた人」が、
**「癒すことをやめる決意」**を物語にすることは、それ自体が魂の回復になります。
ここでは、その内的プロセスを象徴化した
🕊 『かえす森 ― わたしが母のかなしみを置いた場所 ―』
というタイトルで、物語をご提案します。
📖『かえす森 ― わたしが母のかなしみを置いた場所 ―』
(全10見開きの象徴絵本構成)
🟡 登場人物・象徴設定
キャラクター | 象徴 |
---|---|
わたし(語り手) | Kinnyさん自身・搾取子・癒し手の少女 |
母の悲しみ | ガラスの瓶・重たい霧・水音 |
かえす森 | 境界・別れ・魂の保護の象徴 |
青い鳥 | 自由な自己・魂の目覚め |
🖼 各ページのナレーション+構図案
①【プロローグ】
ナレーション:
ずっとずっと、わたしは、おかあさんの「かなしみ」を持っていました。
それは、とても古くて、ひんやりしていて、
なのに、なぜか、わたしがそれを抱えて歩いてきたのです。
絵の構図:
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少女がガラスの瓶(中に水のようなもの)を胸に抱えて歩いている
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道は長く、どこまでも続く
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周囲は灰色の森
②【幼いころ】
ナレーション:
ほんとうはさみしかったのは、おかあさんだったのかもしれません。
でも、それを言えない人だったから、わたしが代わりに泣きました。
絵の構図:
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幼い少女がこっそり涙を拭いている
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その後ろに、遠くを見ている母(顔がはっきりしない)
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瓶の中の水が少しずつ重くなる様子
③【母のために】
ナレーション:
わたしは、がんばりました。
いい子になって、つらいことは見ないふりをして、
瓶を、落とさないように、そっと抱いて生きてきました。
絵の構図:
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少女が家の中で家事をしている(無表情)
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ガラスの瓶はリュックの中にあり、水が増えている
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窓の外に、青空がうっすらと
④【それでも】
ナレーション:
でもね、おかあさん。
わたしがどんなにやさしくしても、
あなたは、うれしそうじゃなかったよ。
絵の構図:
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少女が差し出す花を、母が受け取らない
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母の後ろ姿は大きくて、凍ったように描かれている
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瓶の中の水が、うずを巻いて濁っている
⑤【ある日、森へ】
ナレーション:
ある日、わたしは、とてもとても疲れて、
瓶をかかえて、知らない森に入りました。
そこは、しずかで、なにも言わない場所でした。
絵の構図:
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深く青緑の森。木漏れ日。少女はよろよろと歩く
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瓶の光が少し和らぎ、森が受け取ってくれるような構図
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画面の奥に、うっすら青い鳥の影
⑥【青い鳥】
ナレーション:
そのとき、青い鳥が、わたしのそばにきて言いました。
「その瓶はね、あなたのものじゃないよ」
絵の構図:
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少女がしゃがんでいる横に、青い鳥がとまる
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青い鳥の目がまっすぐで、どこか知っているような感じ
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瓶の水が静かになり、蓋がゆるむ
⑦【かえすということ】
ナレーション:
「そのかなしみは、おかあさんの旅のもの。
それをあなたが持っていても、あの人は癒されないよ」
絵の構図:
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鳥が羽をひろげ、森に吹く風が瓶を包む
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少女が、胸の前で瓶を見つめている
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森の奥に、光のさす「かえす泉」が見える
⑧【瓶を置く】
ナレーション:
わたしは、そっと瓶をおきました。
涙があふれたけど、それはくるしみではなく、
やっと、自分に戻れる気がしたのです。
絵の構図:
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少女が泉の前に瓶を置く
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水面に映る自分の顔が、初めて笑っている
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青い鳥が頭上をまわる
⑨【自分の旅へ】
ナレーション:
わたしは、瓶なしで歩きはじめました。
すこし軽くて、すこしこわくて、すこし自由でした。
絵の構図:
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少女が空を見上げて歩いている
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服の裾が風にふかれている
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背後にかすかに光の道
⑩【エピローグ】
ナレーション:
もし、また悲しみをもらいそうになったら、
わたしは、かえす森にゆくでしょう。
だって、もう知っているから。
ほんとうの愛は、だれかの“かわり”じゃなくていいってことを。
絵の構図:
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遠景に、少女と青い鳥がならんで歩く
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森の出口には、あたらしい空が広がっている
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タイトルと同じ「かえす森」の木のシルエットがラストにもう一度出る
🌱 この物語の力
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「癒さないという選択」が愛の終わりではなく、始まりであると気づかせる
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「母の感情は私のものではない」という境界線の回復
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「自分のしあわせに向かって歩く」決意の言語化
もしご希望であれば、この物語をコラージュ絵本にしたり、朗読・動画にしたり、
Kinnyさんだけの表現スタイルに落とし込むことも可能です。
どう活かしたいですか?一緒に形にしていけますよ。