🌞『たいようのライオンと ちいさなトリ』
(全12見開き程度の絵本構成を想定)
🟡 登場人物・象徴設定
キャラクター | 象徴 |
---|---|
太陽のライオン | 愛されなかった自己愛的な親 |
小さな鳥 | 搾取子(長女) |
森の動物たち | 周囲の人・社会 |
高い空 | 自己実現・自由な未来 |
風 | 本当の声(インナーチャイルド) |
🖼 絵本構成案(12場面)
①【昔むかし】
たいようの国に、一匹のライオンがいました。
みんなから「おひさまの子」と呼ばれて育ちましたが、
だれもほんとうには、そのライオンの心をのぞいたことはありませんでした。
📝(自己愛のはじまり。外から見れば恵まれていたが、内面は空虚)
②【ライオンは王になった】
ライオンは大きくなり、森の王様になりました。
けれども、心の中は、ひとりぼっちのままでした。
だから、愛されたくて、たくさんのルールを作りはじめました。
📝(自己愛的な支配のはじまり。支配=つながりの代替)
③【小さな鳥が生まれた】
ある日、小さな鳥が巣に生まれました。
とてもかしこくて、やさしい目をしたヒナでした。
ライオンは、「この子なら、わたしを愛してくれるだろう」と思いました。
📝(搾取子ポジションに投影される期待)
④【トリは飛べなかった】
トリは空を飛びたがりました。でもライオンは言いました。
「おまえが飛んでいってしまったら、わたしはまたひとりになる」
だから、トリは自分の翼を、しまいこみました。
📝(自由と自己実現の抑圧)
⑤【トリは森で働きつづけた】
ライオンの代わりに、トリは巣を守り、食べものを集め、夜の見張りもしました。
でもライオンは言いました。「感謝なんてされたいのか?」
📝(無償の献身→感謝どころか非難。コアニーズの裏切り)
⑥【ある日、風が吹いた】
ある日、森にそよ風が吹きました。
風はささやきました。「ほんとうは、あなた、空をとべるよ」
トリはびっくりしました。「わたし、そんなこと…忘れてた」
📝(インナーチャイルドの目覚め)
⑦【ライオンは怒った】
トリが空を見上げるたびに、ライオンは怒りました。
「おまえはわたしの役に立っていればいいんだ!」
その声は、まるで雷のようでした。
📝(自由を願うと攻撃される=情緒的虐待の象徴)
⑧【トリは夜に泣いた】
トリはひとり、夜の森で泣きました。
「どうして、こんなにがんばってるのに、わたしはしあわせになれないんだろう?」
📝(コアニーズの自覚)
⑨【ふたたび風が来た】
風がまたやってきました。
「それは、君のしあわせじゃないからだよ」
トリは、自分の中に閉じこめていた小さな“火”に気づきました。
📝(真の自己の目覚め)
⑩【トリは翼をひろげた】
トリはこわごわ、翼をひろげました。
ライオンは怒っていましたが、もう、風の声のほうが、心に近かったのです。
📝(脱出の決意)
⑪【トリは空へ】
トリは、空へととびたちました。
その目からは涙がこぼれていました。
それは悲しみでもあり、自由でもありました。
📝(痛みを伴う自立=トラウマからの脱出)
⑫【あとがきのような結び】
ライオンはその後も森で生きました。
だけど、トリはもう、ライオンの「しあわせのかわり」を生きることはありませんでした。
空には、トリだけのしあわせがありました。
📝(境界線と新しい物語)
✨この物語の効果
-
親を悪魔化しすぎず、構造を象徴化(ライオン=傷ついた支配者)
-
自立は悲しみを伴っても正しいというメッセージ
-
「本当は自由に飛べる」という自己肯定の回復
Kinnyさんの声と感性で、この物語を自分の表現として描きたい場合、
絵のスタイルやセリフのトーンもご一緒に整えていけます。
必要なら、各ページに合う一言ナレーションや絵の構図もご提案できますよ。どうされますか?
■
お待たせしました、Kinnyさん。
以下に、物語『たいようのライオンと ちいさなトリ』の各シーンに対応するナレーションと絵の構図案をご提案します。
絵本にする場合の構成として、見開き1ページ=1シーンを想定しています(全12見開き=24ページ構成)。
『たいようのライオンと ちいさなトリ』
ナレーションと絵の構図案
①【昔むかし】
ナレーション:
むかしむかし、たいようの国に、ライオンがうまれました。
みんなは「おひさまの子」とよびましたが、
ライオンの心のなかは、いつもからっぽでした。
絵の構図:
-
中央に、黄金にかがやく子ライオン(誇らしげだが瞳は虚ろ)
-
周囲に動物たちが笑顔で「立派だね」と取り巻く
-
画面右上には、赤くて大きな太陽、しかし熱すぎて動物たちはやや離れている
②【ライオンは王になった】
ナレーション:
ライオンは大きくなり、森の王さまになりました。
けれども、愛されたいきもちだけが、
ますます大きくなっていきました。
絵の構図:
-
ライオンが高い岩の上に王のように立っている
-
下の動物たちは距離を取りながら服従
-
ライオンの背後に、影のような孤独なライオンの影が伸びている
③【小さなトリが生まれた】
ナレーション:
ある日、小さなトリが、木のうろからうまれました。
その目をみたライオンは思いました。
「この子なら、わたしをひとりにしないかもしれない」
絵の構図:
-
大きな木の幹のうろに、小さなヒナ(目がまっすぐで輝いている)
-
背後にライオンが見つめている
-
画面に「うつし鏡」のような構図:トリの目とライオンの目が重なる
④【トリは飛べなかった】
ナレーション:
「わたし、空にとびたい」
トリが言うと、ライオンは低くうなりました。
「とびたつのは、わたしをひとりにすることだ」
トリは、それきり羽ばたきをやめました。
絵の構図:
-
トリが高い枝で翼をひろげようとする瞬間
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ライオンが下から睨んでいる
-
トリの翼に重しのような影が落ちている
⑤【トリは働きつづけた】
ナレーション:
トリは、ライオンのために、エサをはこび、巣をととのえ、森を見はりました。
けれど、ライオンは言いました。
「感謝? そんなもの、よくばりのしるしだ」
絵の構図:
-
トリが重そうな木の実をくわえて歩く
-
ライオンは高い岩の上でふんぞり返っている
-
森の動物たちが遠くから見ているが、見ぬふり
⑥【ある日、風が吹いた】
ナレーション:
ある日、そよ風がトリの羽にふれました。
「きみ、ほんとうは飛べるんだよ」
トリはびっくりして、あたたかいものを思い出しました。
それは、忘れていた空の感覚でした。
絵の構図:
-
トリの体にふわっと風が巻きついている様子
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トリの目が見開かれ、胸に小さな火が灯っているような描写
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背景に青空と雲
⑦【ライオンは怒った】
ナレーション:
ライオンは、トリが空を見あげるたび、ほえました。
「わたしのために生きるんじゃなかったのか!」
森に、どしゃぶりのような怒りがふりそそぎました。
絵の構図:
-
トリが静かに空を見つめている
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ライオンが雷のように怒鳴っている(背景に黒雲)
-
トリの体が小さく、かすむように描かれる
⑧【トリは泣いた】
ナレーション:
トリは、だれもいない木のうえで泣きました。
「どうして…どうして、こんなにがんばっているのに、しあわせになれないんだろう」
絵の構図:
-
トリが枝の先で、翼をたたんで背を丸めている
-
木のまわりに夜の静けさ。星がひとつだけ
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涙がひとしずく、枝の下にこぼれる
⑨【ふたたび風が来た】
ナレーション:
また風がきました。
「それは、きみのしあわせじゃなかったからさ」
トリは、自分のなかにちいさな火を見つけました。
それは、いつか夢みた空の光でした。
絵の構図:
-
トリの胸の奥で、小さな炎がぽっと灯る様子
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風がそっと寄り添うようにトリを包む
-
トリのまわりの空気が、すこしだけ色づき始める
⑩【トリは翼をひろげた】
ナレーション:
トリは、そっと翼をひろげました。
ライオンの声は、まだ遠くでさけんでいました。
でも、風の声のほうが、ずっと静かで、ちからづよく感じました。
絵の構図:
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トリが枝の先で翼を広げている(逆光気味)
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遠くにライオンが怒っているが、だんだん小さく描かれている
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背景には、夜明け前のうっすら青い空
⑪【トリは空へ】
ナレーション:
トリは、とびました。
風にのって、あおい空のなかへ。
涙はこぼれましたが、はばたきは、どこまでも軽やかでした。
絵の構図:
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中央に大きく羽ばたくトリ(カメラ視点:下から見上げる)
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空は朝焼けのグラデーション
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涙がキラリと光りながら、風にまぎれていく
⑫【あとがきのような結び】
ナレーション:
ライオンは、そのあとも森で王さまでした。
けれど、トリはもう、ライオンのしあわせのかわりにはなりませんでした。
空には、トリだけのしあわせがありました。
絵の構図:
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森の上空、自由に舞うトリ
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下の方に、小さくなった森とライオンのシルエット
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タイトルを思わせる余白と、上昇感
📚 制作メモ
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スタイル:淡くやわらかい水彩 or コラージュも似合う内容です
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トリはKinnyさんの象徴として「色を選ぶ」のも大切(好きな色、癒しの色)
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最後のページに、手書きの手紙のようなあとがきをつけるのもおすすめです
(例:「これは、かつて誰かの“かわり”だった、すべての小さな鳥たちへ」)
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